流転の海 (新潮文庫)
- 作者: 宮本輝
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1990/04/27
- メディア: 文庫
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こんにちは、チャーリーです。
昨年の9月の話ですが、たまたま日経新聞に目を通していたら、「リーダーの本棚」でローソン社長の竹増貞信さんが担当された回を見つけました。
そのなかで印象に残ったのが、宮本輝氏のライフワーク小説「流転の海」に言及している下記の部分でした。
組織と自分。どう向き合うか。30代前半に考えていたときに出会ったのが「流転の海」だ。
戦後の大阪の焼け跡闇市から始まる様々な人間模様を映し出す宮本輝さんのライフワークです。なかでも主人公の松坂熊吾の息子、伸仁の成長していく姿に著者の生き方を重ねて読むのが好きです。(中略)
型破りな熊吾ですが、波瀾万丈の人生からにじみ出る名言を生み出します。「自分の自尊心よりも大切なものを持って生きにゃいけん」。確かにそうだと思います。仕事人生の中で余計なプライドが邪魔をしてうまくいかなかった商談のことを思い出しました。
「流転の海」の単行本は第8部まで出ていますが、手にしているのは第7部までです。最新作を読みたいのはやまやまですが、いつも文庫が出るのを待って購読します。渇望によってさらに物語の世界へ深く入り込めそうな気持ちになるからです。「まだ文庫本が出ていないかな」と書店に足を運ぶきっかけにもなっています。(中略)
[日経新聞17年9月2日(土)朝刊より]
たまたま、目にしたこの記事で、翌日書店に行って「流転の海」シリーズを買い込みました。いったん読み始まると、主人公の熊吾、妻の房江をはじめとする登場人物の多彩な魅力とページをめくるたびにストーリーが思いもよらない方向に展開する演出の上手さに惹きつけられて、気づいてみたら文庫本7冊を読み終えていました。9月に読み始め、11月までかかりました。人生にとって大きな出会いは偶然がもたらすと聞きますが、これもまさにその通りで、新聞の該当ペ―ジをめくらなければ、そのまま通り過ぎてしまっていたでしょう。竹増氏が言われるように、単行本を買ってすぐ読むのではなく、渇望による物語への深い入り込みという気持ちには大いに共感します。ちなみに、本日行きつけの書店に寄ってみましたが、「流転の海」文庫第8部はまだ出ていませんでした(笑)。一度読み始めると、時間も気力も使うと思いますが、読み終わると本当に得るものがたくさんありますので、ぜひお薦めしたいシリーズです。
リーダーの書棚 竹増氏のその他推薦図書もリンクしておきます。
《座右の書》
「人を活かす経営」(松下幸之助、PHP研究所)
人を活かす経営 (PHPビジネス新書 松下幸之助ライブラリー)
- 作者: 松下幸之助
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2014/10/18
- メディア: 新書
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「アインシュタインの言葉」(弓場隆翻訳・編集、ディスカバー・トゥエンティワン)
- 作者: 弓場隆
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2015/11/19
- メディア: 文庫
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《その他愛読書など》
①流転の海
②蒼穹の昴(全4巻、浅田次郎著、新潮文庫)
中国清朝末期、たもとを分かった2人による国統一へのドラマに感銘。
③「竜馬がゆく」「坂の上の雲」(ともに全8巻、司馬遼太郎著、新潮文庫)
登場人物の行動力、国造りの志に心が揺すぶられる。
竜馬がゆく (新装版) 文庫 全8巻 完結セット (文春文庫)
- 作者: 司馬遼太郎
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/03/13
- メディア: 文庫
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④「LIFE SHIFT」(L・グラットン、A・スコット著、池村千秋訳、東洋経済新報社)
長寿化の進む中での働き方、生き方を示す。
⑤「もっと深く、もっと楽しく」(中部銀次郎著、集英社文庫)
ゴルフの技術書ではなく精神書、己を知ることを学ぶ。
もっと深く、もっと楽しく。―アマチュアのためのゴルフ聖書(バイブル) (集英社文庫)
- 作者: 中部銀次郎
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1991/05/01
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⑥「おしりたんてい」(トロル著、ポプラ社)
子供に読み聞かせている。なんでもオナラで解決してしまうところが痛快。
おしりたんてい いせきからのSOS (おしりたんていファイル)
- 作者: トロル
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2017/08/03
- メディア: 単行本
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