[パナソニック]停滞する津賀改革、見えない成長路線

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こんにちは、チャーリーです。

19年11月29日(金)の日経新聞にパナソニックに関する記事が載っていました。

パナソニックは28日、半導体事業から撤退すると正式に発表した。21日にも液晶パネル生産をやめると発表したばかりで、太陽電池事業をあわせた懸案の赤字3事業には「止血」のメドがたちつつある。津賀一宏社長は2015年の就任当初からプラズマテレビの撤退などで業績を回復させ、車載電池の大規模生産を打ち出して成長戦略を探った。ただ、車載電池の黒字化は遅れ、ここにきて不採算事業の整理を急ぐなど構造改革が終わらない状況が続いている。(以下略)

上記の記事からパナソニックの津賀改革は視界不良の状況になっていることがわかります。森下、中村、大坪社長時代の負の遺産で苦しむパナソニックに、2015年技術系ではあるがハッキリと経営方針を打ち立て、実行せんとする津賀社長に期待が寄せられました。あれから4年、実態はどうだったのでしょうか。上記の記事にある通り、就任当初のプラズマテレビからの撤退、直近の太陽電池事業、半導体事業からの撤退と、やや皮肉を込めて言えば、やってきたことは撤退ばかりと言えるのではないでしょうか。確かに社長就任当時、前CEOの中村氏にモノ申すことができる胆力を津賀氏は買われました。しかしこれは外資系の企業であれば不採算事業については上記での忖度等なしに経営的見地から「即撤退」の判断がつくところでしょう。松下幸之助の影響が大きい準世襲企業でハッキリと物が言える資質は大切であるかもしれないが、それだけでは経営者の資質としては十分ではない。社長に必要なのはズバリ成長シナリオを描く能力でしょう。現状では、照明と空調などを組み合わせた空間演出、工場や物流倉庫の省人化などあるにはあるが、いずれも今後の企業の方向性を決めるようなものではない。社長自ら「くらしアップデート」というキーワードを経営ビジョンとして打ち出したが、社内外から「わかりにくい」を悪評になっています。このままでは津賀さんは何かから撤退することは熱心にやってきたけど、どのような会社にしたいかという成長戦略を描けなかった経営者と言われる可能性が強い。残り時間はほん僅かしか残されていないでしょうが、社長には有効な打ちてを導き出していただきたいと望みます。

Bon Voyage !