ソニー復活の喜びもつかの間、モノ言う株主の要求に防戦一方の状況

 

SONY 平井改革の1500日

SONY 平井改革の1500日

 

 

こんにちは、チャーリーです。

私は昔から日本の企業の歴史を勉強するのが好きです。とりわけソニーについては盛田二人体制の創業時から、ハードとソフト技術が一挙に花開いた大賀時代、デジタルドリームキッズで会社の方向を大きく舵切った出井時代と、それぞれの時代がソニー独特の華やかな雰囲気につつまれ大きく発展していく様を見るのはとても楽しみでした。

出井時代の後半からストリンガー時代にかけてソニーは奈落の底に突き落とされた如く不振の時代がありましたが、平井革命の選択と集中戦略により再び栄光を取り戻したのは新聞その他マスコミの報道でも周知のことでしょう。

ところが、そんなソニーの周りに暗雲が立ち込める状況が生まれています。

ここからはロイターの19年6月13日の記事から引用します。

「物言う株主」として知られるダニエル・ローブ氏率いるヘッジファンドの米サード・ポイントは13日、ソニー(6758.T)に対し半導体部門のスピンオフ(分離・独立)やソニーフィナンシャルホールディングスなどの保有株売却を行い、世界のエンターテインメント企業のリーダーとしての地位を確立するよう求めた。

投資家宛ての公開書簡で明らかになった。

その中でサード・ポイントは、ソニーの株価は過小評価されているとし、複雑な構造が一因になっていると指摘。簡素化に向けた経営陣の大胆な対応を促した。

半導体部門についてローブ氏は「投資家によってしばしば付け足しのように扱われている」とし、「Sony Technologies」という名の日本の上場企業にスピンオフすべきとの見方を示した。

その上で、「新生ソニー」はゲーム、音楽、映画、エレクトロニクス事業を持つクリエイティブなエンターテインメント業界のリーダーになるとした。

サードポイントとは、株価が割安な企業に投資し、積極的に経営改革を迫って株価引き上げを狙うアクティビストファンド(モノ言う株主)」の一つ。

直近のニュースではサードポイントがソニーに半導体事業の分離・上場を求めているのに対し、ソニー側ではそれについて断固反対の立場で社長名の株主向け公開書簡で自社の方向性を鮮明に表明しています。

日本の電機業界はシャープが鴻海の軍門に下り、サンヨーが会社として消失するなど著しい環境の変化を経験していますが、ソニーとパナソニックだけは日本のツートップとして現状をキープできるものと思っていたのですが、思わぬ「外敵」により会社の屋台骨を揺るがす現実に立ち至っています。これも時代の流れであり、その流れにソニーと言えども逆らえないことに感慨を覚える今日この頃です。

Bon Voyage !

 

 

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