自動車業界再編の波、コモディティ企業は長期投資の対象にはならない

こんにちは、チャーリーです。

週末に日経新聞朝刊[19/3/1(金)]を確認していたら、15面に自動車関連記事が複数記載されていました。

◆フォード中国で2000人減

 主力合弁、販売4割減 昨年市場縮小、人員減拡大も

◆中国、再編・淘汰の波

 スズキ撤退、マツダは減産

◆スバル、226万台リコール

 過去最大、品質問題根深く 海外生産196万台

深刻なニュースがたまたま新聞のある一面に集まっているということなのでしょうけれども、これは自動車業界がかかえている構造的な問題を象徴していないでしょうか。

わたしが最近読んでいる「マンガーの投資術」に、「NO.86 ゼネラルモーターズ」というタイトルの内容がありますので、一部引用します。

バークシャー・ハザウェイの資産のなかにゼネラルモーターズ(GM)の株式が含まれているのは、若い仲間の一人が望ましい投資先とみなしているからだ。バフェットも若いころから、やりたいことは何でもやってみなければ気が済まない性格だった。

(中略)

けれども、自動車業というものはきわめて競争が激しい。誰でも良い自動車を製造できるし、同じ供給会社から部品を調達し、自動車は長らくもつ。要するに、自動車は一般的な製品に他ならない。だから私(マンガー)は、自動車業界は投資すべき場所ではないと思う。

 マンガーが奇しくも言っているように、自動車産業のように強力なライバルがひしめき合い価格競争に巻き込まれる業界は、ある年は記録的な好業績、ある年は大きな損失計上と不安定で長期投資には向かないのです。それでもバークシャーがGMに投資したのは、バフェットの後継候補と言われている一人が(バフェットも否定しなかったので)独断で決めてしまったというニュアンスのことをマンガーは上記のコメントでやんわり批判しています。自動車業界はAIによる自動運転技術など話題に事欠かない華やかな業界ですが、長期投資の観点からみればまったく適合しない業界です。投資家は勉強しなくてはいけないことが多いのですから、自動車業界についてはスルーしておくほうが、無駄な時間がなくなり望ましいと思っています。

 

マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉 富の追求、ビジネス、処世について ( )

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