働き方改革の死角 しわ寄せ残業 ~大手休めば中小激務

こんにちは、チャーリーです。

東京新聞朝刊(19/3/15)にこのような記事が載っていました。

「社会問題を扱う番組に関わりたい」。2016年春、Aさんは、大手放送局の番組で使う映像づくりを請け負う社員数十人の制作会社に就職。撮影前の下調べや撮影後の編集を担うアシスタントディレクターとして働き始めた。長時間労働は覚悟していたが、「過酷さは想像を超えていた」。

「去年よりきつい」。先輩社員は漏らした。長時間労働に拍車を掛けていたのが大手民間放送局からの要請だった。ゴールデンウィークに社員を休ませるため、連休前に素材映像を納めるよう制作会社に求めてきたのだ。15年に電通社員が過労自殺するなど過重労働は社会問題になっていた。

Aさんらは一週間以上かかる編集作業を5日で終わらせなければならないなど、納期は短縮された。一日あたりの作業は長時間化し、Aさんは午前5時半から翌日午前2時まで働くなど激務に追われた。しかも、別の番組向けの仕事もあるため、連休も満足に取れなかった。

「働き方」関連法施工に伴う全業規制強化がこの4月からから始まり、大手企業は労総時間短縮への取り組みを本格化させるそうです。

「働き方改革」、この心地良い響き施策の裏には、上記の記載にもあるような「しわ寄せ残業」が常態化しはじめ、Aさんのように心身を病み会社をやめたり病院に入院したりする人があとを絶ちません。

そもそも社会環境の根本的な改革なくして、美辞麗句の「働き方改革」を実現しようとするから、このような事態になるのです。政府は掛け声だけは威勢がいいが、根本的な時短の対策を持っていない為、結局は川下で仕事に従事する人が割を食うのです。

上記のコメントで、大手がGW連休に社員を休ませるために下請けにしわ寄せ残業させる記載がありましたが、もっと根本的な発想の転換ができないでしょうか。

つまり大手放送局がGW連休中はTV番組の放映を大幅に削減して、放送を休止している時間帯を設けるのです。かつて昭和40年代にテレビ東京(東京12チャンネル)は放送を休止する時間帯が多くありました。それを同じことを、この働き方改革の施策として行ってみるのです。言うまでもありませんがこれは極論を述べています。

24時間放送が当たり前と皆思っていますが、この時間帯はお休みしますと予め告知があれば、視聴者も納得してその時間は別のことをやるようになるでしょう。コンビニだって24時間空いているからそれ程必要性がない場合でも使いますけど、この時間は店を閉じますと割り切られれば、行かなくても何とかなるものでしょう。様は慣れの問題です。

私が今回言いたかったのは、きれいごとばかり並べても、実際の仕事の流れは働き方改革前の仕事の仕組みは変わっていない、それじゃ上手くいくわけない。連休中にきちんと休みを取るなら、放送局サイドも放映スケジュールも大幅に減らして、休みを入れてしまう。そんなことをしたら視聴者が遠ざかってしまうのでは? そんなことは事前に心配せず、まず思い切ってやって結果を見てみることです。

一部の人が楽をして、そのしわ寄せで割を食う人がいる、こんな「働き方改革」ならやめてしまったほうがいいと私は強く思います。

 

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