投資家なら読みたい佐藤正午の小説「身の上話」

 

 

身の上話 (光文社文庫)

身の上話 (光文社文庫)

 

こんにちは、チャーリーです。

昨日(2017年8月26日)の日経新聞朝刊を読んでいたら、広告欄に第157回直木賞受賞!「月の満ち欠け(佐藤正午)」という広告欄で著者の写真入りで記載されている部分が目に留まりました。

佐藤正午さんという名前を久しぶりに目にして、懐かしい思いがしたのです。今から約10年くらい前でしょうか。私はこの作者の小説「身の上話」を読みました。きっかけは、女優で読書家の中江有里さんが、雑誌か新聞の読書記事で薦めていたのを読んだからです。

「身の上話」は女性の主人公が高額の宝くじに当たってしまい、その結果自分の周りの人間関係が変化し、様々なトラブルに巻き込まれていく内容です。高額ギャンブルに当たって人生が思わぬ方向に行ってしまう記事がマスコミで紹介されているのを目にすることがありますが、そういったノンフィクション記事より、この佐藤氏の小説のほうが、生々しい状況を臨場感を持って上手く描いているなと感じます。

佐藤正午さんの、この小説の文体はきわめて静かな感じで始まります。本当にこれがミステリー系?と思うほどです。ところがある時点から恐ろしい様相に文体が変容しはじめるのです。このあたりの構成、呼吸も見事です。億単位のお金を扱うことになるかもしれない長期投資家には、この小説は面白く読めると思います。お薦めします。

 

     

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